2010年9月18日土曜日

Caroline Sury 「Bébé 2000」


Caroline SuryBébé 2000¥3465


 Le Dernier Cri 創設者のひとりCaroline Suryの妊娠・出産をめぐる物語をコミック形式で綴ったもの。

 抜群な記録力を持ち、子供の頃の出来事なども描いてきたカロリーヌ。アーティストとして創作を行ない、またLe Dernier Criでは事務作業も含めての出版活動をする一方で、子供を産んで育てたいという願いを密かに実行に移す。すなわち、子供なんかに構っているよりアートと出版に全エネルギーを注ぎたいとかねてから言っているパートナーのパキートに内緒で、いつも服用していたピルをこっそりやめて、何くわぬ顔をしていたのである。

 結果、カロリーヌは妊娠。しかし、それをなかなかパキートに言い出せない、そんなところから物語は始まります。妊娠を知り、動揺し、裏切り者!と責めるパキート。ギクシャクを引きづりながらも猛烈な勢いで稼動するアトリエ、次第に大きくなるお腹をかかえて、作業を続け、一人で出産のために入院するカロリーヌ

 アートと個人の幸せの間で葛藤をかかえる女性アーティストあるいはカップルの物語。アトリエでのLe Dernier Criの作業の様子などがリアルに描かれているのも興味深いです。


L’Associationより発行されていますが、表紙はLe Dernier Criにてシルクスクリーンで3色印刷(画像だとわかりにくいのですが、鮮やかな蛍光オレンジとイエローを使用)されています。

165mm×243mm 300部限定 サイン入り




マルセイユにLe Dernier Cri出版がある。


シルクスクリーンのアトリエで、パキートと私は
本や映像を作り、Hopital Brutの展示の手配をしている。


パキートは色調を選び、作業がはじまる。
私はスクリーンの枠を加工し、色を置く準備ができる。
紫外線感光をオンにしている7分を配本作業にあてる。

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